EQUAL機械式ディスクブレーキキャリパー 使ってみました
キャリパーの位置決めができたら、ブレーキレバーを10回程度引いて馴染み出し(初期伸び出し)をし、一回イモネジを緩めて再度ワイヤーを引っ張り本固定します。イモネジの指定トルクはネジ小さ目のわりに4Nmと強めなので、トルクレンチ使いました。
ワイヤーを固定したら、パッド調整ネジを使ってパッドのクリアランスを調整します。
EQUALは外側のピストンのみが動く片押しなので、固定されている内側(ホイール側)はローターとのクリアランスを擦らない最小限にし、外側のピストン位置を調整することでレバーの引きしろを決めます。
油圧の場合は「両押し」のほうが効率が高くフィーリングも良いのですが、機械式の場合はコンパクト化と耐久性の観点から片押しを選択したということです。
実際この機構で使ってみて、全くデメリットは感じません。セッティング次第でパッドの当たる感覚はダイレクトでローターがたわんでいる感じはほとんど無く、効きもすばらしく良いです。
ただ機械式に変わりはないので、使っていくうちに油圧のようにピストンのでしろを自動的に調整はしてくれません。パッドの減りに応じてクリアランスの調整を行う必要があります。他の機械式キャリパーに比べてかなり調整しやすいですが、ディスクブレーキのパッドは思ったよりも早く減ってブレーキレバーの引きしろがはっきり変わるので、自分で、あるいはショップでまめに調整しましょう。
最後にアジャスターを調整して制動力(フィーリング)調整をします。
まず、ブレーキレバーを軽く引いてローターとパッドが当たった時にスイングアーム上のインジケーター(フィーリングゲージ)とピンの位置関係を確認します。(写真だと1本目のところになってますね)
この最初の位置を目安として、よりダイレクト感を出す場合はアジャスターをもっと引き出して一目盛り分ぐらい奥の線のところまで持っていくと、より効きが上がる調整になります。
なおブレーキが効かなくなったりする可能性があるので、3本目の線を超えるほどには調整してはいけません。
また、パッドの消耗によってもフィーリングゲージの位置は動いていくので、たまに確認して調整する必要があります。
ここまで調整して、既存のシマノワイヤーの状態で乗ってみましたが、想像以上の効きの良さでびっくりしました。ハッキリ言って油圧と遜色ないぐらいに良く効きます!
引きは非常に軽く、ローターとパッドが当たる時に感触もかなりダイレクトで、もう今までの機械式キャリパーとは全く別物ですね。